美容室の顧客管理は、紙のノートを作り直さなくても、予約システムに入る予約の記録から始められます。顧客台帳とは、予約が入るたびに自動で更新され、来店回数や最終来店日を一覧で見られるお客様の記録です。
上の動画では、美容サロンでAIチャットから予約を受ける様子を紹介しています。お客様がチャットでやり取りしながら予約を申し込む流れを、30秒ほどで見られます。
この記事では、紙の予約帳とノートでお客様を覚えてきた美容室やネイルサロン・エステサロンが、予約の記録から顧客台帳を作る手順を、準備・手順・つまずきやすい点の順に説明します。開業したばかりで予約ページもまだ無いお店でも読めるように、専門用語はできるだけ言い換えています。
目次
この記事でわかること
- 予約の記録から顧客台帳を作る5つの手順
- 新規・リピーター・コアリピーターの分類の見方と、声かけへの使い方
- 台帳づくりでつまずきやすい点と、その見直し方
美容室の顧客管理を予約から始めると、何ができますか?
いちばん大きいのは、お客様の記録を手で書き写す手間を減らせることです。予約システムに予約が入るたびに台帳が自動で更新されるので、予約帳を見ながらノートに名前と日付を写し、来店回数を数え直す作業を、予約の受付と一緒に済ませられます。
たとえば、電話口や受付で「前回はいつ来たか」「何回目か」「前はどのメニューだったか」を、帳面をめくらずに確かめたい場面です。予約から作る台帳では、予約したお客様の名前・連絡先・予約履歴(来店回数・利用サービス)・最終来店日を一覧で見られます。
美容室向けの顧客管理ソフトを別に入れる前に、まず予約システムの記録で足りるかを確かめる、という順番もあります。道具を増やす前に、今の予約の流れの中で何が見られるかを知っておくと、あとで本当に必要なものを選びやすくなります。
台帳づくりの前に準備するものは?
美容室の顧客管理を始める準備は3つです。①予約を受け付ける仕組み(予約システム)、②お客様に連絡先を入れてもらう流れ、③紙に残っている記録の扱い方の決めごとです。
①は、メニュー・スタッフ・営業時間を登録した予約ページです。美容室はスタッフの指名を受けることが多いので、スタッフごとのシフトと休暇も先に入れておきます。シフトを登録しないと予約を受け付けられないため、先の日付まで入っているかも確かめます。店舗の予約システムを初めて用意する場合は、ホームページが無い店舗の予約ページについての記事も参考にしてください。
②は、台帳でお客様を見分ける手がかりです。台帳では、同じメールアドレスの予約が1人にまとめられます。予約のときにメールアドレスを入れてもらうよう、お客様への案内にも書いておくと、記録がばらけにくくなります。
③は、店での決めごとです。紙のノートにある過去の記録を、最初に全部移す必要はありません。次にそのお客様が予約したときに、台帳のメモへ必要なことだけ書き足していく、という進め方ができます。電話で受けた予約をどう残すかも、ここで店の中で決めておきます。
準備は最初の1回だけ 店の決めごとが中心
顧客台帳の作り方|予約の記録から台帳を育てる手順
顧客台帳は一度に作り上げるものではなく、予約システムに予約が入るたびに育っていくものです。店がやることは、下の5つの手順で台帳の中身を確かめ、足りない情報を書き足すことです。
このうち手順3は、台帳を使い始める日に1回だけ行います。そのあとは、ふだんの予約確認のついでに台帳を開く習慣を作れば続けられます。
- 1予約ページで予約を受ける
準備した予約ページで予約を受けます。営業時間外や深夜でも、AIチャットが予約を受け付けます。 - 2台帳が更新されたか確かめる
台帳は予約が入るたびに自動で更新されます。美容室の予約がAIチャットで入った場合も、同じように台帳にまとまります。 - 3使い始める前の予約を取り込む
台帳を使い始める前に受けていた予約も、「全件再同期」でまとめて取り込めます。 - 4来店回数と最終来店日を見る
お客様ごとの来店回数・利用サービス・最終来店日を一覧で確かめます。しばらく来ていないお客様に気づくきっかけになります。 - 5メモとタグを足す
お客様ごとにメモとタグを登録できます。好みの仕上がりや、次に提案したいことを短く残します。
毎日の作業になるのは、手順4と手順5です。朝の準備の時間に当日の予約を見ながら、そのお客様のメモを読んでおく、という使い方なら、紙のノートをめくるのと近い感覚で始められます。

新規とリピーターの分け方は?台帳の分類の見方
分け方を店で一から決める必要はありません。台帳では、お客様が新規・リピーター・コアリピーターの3つに自動で分類されます。
店が考えるのは、分類ごとにどんな声をかけるかです。新規のお客様には、次の予約のときに前回の仕上がりの感想を聞く。リピーターには、前回のメニューを踏まえて季節に合った提案をする。コアリピーターには、いつもの担当スタッフの空きを早めに伝える。こうした決め方ができます。
ネイルサロンやエステサロンでも考え方は同じです。施術の間隔はお店やメニューによって違うので、分類と最終来店日を合わせて見ると、声をかける時期を決めやすくなります。
美容室の顧客管理でありがちなのは、分類を見たあとに何もしないまま終わることです。分類は声かけの順番を決める目印と考えると、使いどころがはっきりします。来店後の連絡の組み立て方は、新規客をリピーターに変える来店後フォローの設計で詳しく紹介しています。
台帳づくりでつまずきやすい点は?
つまずきやすいのは、台帳の仕組みよりも店の使い方の側です。始めたばかりのころに見直したい点を、チェックリストにまとめました。
- ☐ 同じお客様が、別のメールアドレスで別の人として並んでいないか
- ☐ 電話で受けた予約を、紙だけに残していないか
- ☐ 紙のノートと台帳に、同じことを二重に書いていないか
- ☐ メモに、施術と関係のない個人的な話を書き込んでいないか
- ☐ タグの付け方を、スタッフの間でそろえているか
- ☐ スタッフのシフトが、先の日付まで登録されているか
中でも気づきにくいのは1つ目です。台帳は同じメールアドレスの予約を1人にまとめるので、途中でアドレスを変えたお客様は、別の行に分かれて並ぶことがあります。見つけたら、両方のメモに「別の行にも記録あり」と書いておくと、次の予約のときに迷いません。
2つ目と3つ目は、紙から移る途中で起きやすい点です。紙に書くのは台帳に残らない予約だけ、と店の中で線を引いておくと、どちらを見ればよいか分からなくなる状態を防ぎやすくなります。
AIスマート予約での設定の例|美容室とネイルサロン
AIスマート予約では、申込のときに業種の区分を選びます。美容室も、ネイルサロンやエステサロンも、区分は「美容・ヘアサロン」を使います。
予約画面の型は、業種に合わせて選べます。美容室ならメニュー、スタッフ、日時の順に選ぶステップ式や、画像付きのコースカードから選ぶコース選択型。ネイルサロンなら、今日・明日・今週の直近の空き枠から選ぶ即時確定型、といった選び方があります。どの型で受けた予約も、予約が入るたびに台帳へ反映されます。
AIチャットの予約システムで入った予約も、台帳に自動でまとまります。チャットから予約したお客様だけ記録が抜ける、という心配をしなくて済みます。お客様からよく聞かれることに先回りして答えておく考え方は、よくある質問で電話の問い合わせを先回りする記事で紹介しています。
新しい予約が入ると、登録したメールアドレスに通知が届きます。予約は店舗の承認で確定するので、承認するときに台帳でそのお客様の来店回数やメモを見ておくと、当日の準備を考えやすくなります。
まとめ|予約の記録から始める美容室の顧客管理
美容室の顧客管理は、専用の道具を探す前に、毎日受けている予約システムの記録から始められます。台帳は予約のたびに育つので、店がやるのは、見る習慣を作ることと、メモとタグで足りない情報を補うことです。まずは次の3つを決めるところから始めてみてください。
- 予約のときにメールアドレスを入れてもらう案内の文
- 紙のノートの記録は、次の来店時にメモへ書き足すという方針
- 新規・リピーター・コアリピーターそれぞれへの声かけ
よくある質問
お客様のメモの書き方は?何を書いておけばよいですか?
次の来店で役に立つことを、事実だけ短く書くのが基本です。たとえば希望の長さや仕上がり、前回気にしていた点、次に提案したいことなどです。お客様本人に見られても困らない書き方にしておくと安心です。
美容室の顧客管理ソフトを別に入れたほうがよいのは、どんなときですか?
予約の記録とメモ・タグだけでは足りず、同じ情報を毎回別の紙や表に書き写している状態が続くときが、見直しの目安です。先に「台帳で足りないこと」を書き出しておくと、道具を選ぶときに本当に必要なものを絞りやすくなります。
タグはどんな分け方にすればよいですか?
タグはお客様ごとに登録できるので、店で使う分け方を先に少数だけ決めておくと、スタッフの間でばらつきにくくなります。たとえば「カラー中心」「縮毛矯正の周期」のように、次の声かけにつながる分け方がおすすめです。
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